横綱・大の里の取組で物言いがついた代表的な場面には、2025年9月の豊昇龍との優勝決定戦、2026年1月の宇良戦、2026年7月の豪ノ山戦があります。どれも土俵際の勝負判定が注目されましたが、審判団が下した結論は3つとも違います。
大の里が物言いをきっかけに勝ったのか、取り直しになったのか、軍配が覆って負けたのか。日本相撲協会の公式取組動画3本と審判長の説明を伝えた取材記事を使って、時系列で比較します。SNSで「疑惑の判定」と話題になった場面についても、確定した判定と視聴者の意見を混同せずに紹介します。
大の里の物言い事例|2026年7月までの主な3件
| 本場所・相手 | 最初の軍配 | 協議の結果 | 正式な取組結果 |
|---|---|---|---|
| 2025年9月28日 豊昇龍(優勝決定戦) | 大の里 | 軍配どおり | 大の里の勝ち・寄り倒し |
| 2026年1月13日 宇良(3日目) | 大の里 | 同体取り直し | 取り直しで大の里の勝ち・押し倒し |
| 2026年7月15日 豪ノ山(4日目) | 大の里 | 軍配差し違え | 豪ノ山の勝ち・押し出し |
「物言い」は行司の軍配について審判委員が協議を求めることです。物言いが付いた時点で軍配の方向が変わるわけではなく、協議の結論によって勝敗が決まります。
① 2025年9月・豊昇龍との優勝決定戦|軍配どおり大の里の勝ち
2025年9月28日、秋場所千秋楽。大の里と豊昇龍はともに13勝2敗で並び、優勝決定戦を行いました。大の里は豊昇龍を寄り倒して軍配を受けましたが、足が返っていたのではないかとして物言いが付きました。
協議の結果、九重審判長は、大の里の足は返っていないと判断した旨を説明し、行司軍配どおり大の里の勝ちとしました。取材によれば、審判団は足だけでなく、手が土俵についていたかどうかについても確認したといいます。
こちらは「軍配が変わった」取組ではありません。協議の結果、最初の軍配を支持した例です。大の里にとっては横綱として初めての幕内優勝、通算5回目の優勝を決めた一番になりました。九重審判長の取材説明。
② 2026年1月・宇良戦|同体と判断され取り直し
2026年1月13日、初場所3日目。宇良は大の里の右脚を取り、大の里は前へバランスを崩しました。最初の軍配は大の里に上がりましたが、大の里の手と宇良の体の着地が争点となりました。
高田川審判部長は、両者の体勢を検討したうえで同体と判断したと説明しています。つまり、最初の相撲ではどちらかの勝ちを確定させず、もう一度取り直しになったのです。
取り直しでは、大の里が力強く押し込んで押し倒しで勝ちました。SNSでは最初の一番をめぐって異論が出ていましたが、最終的な公式結果は取り直し後の大の里の白星です。高田川審判部長の協議説明、取り直しの取材記事。
なぜ宇良が勝ったことにはならなかった?
土俵に手が先についたように見える場面でも、相手の体勢が残っていたか、すでに勝負がついていたかなどを審判が判断します。この一番では、両者の状態を総合して「同体」とする結論が示されました。「どちらの手が先か」という映像の一部分だけでは、審判団の判断全体を説明できません。
③ 2026年7月・豪ノ山戦|軍配差し違えで大の里が敗れる
2026年7月15日、名古屋場所4日目。大の里は豪ノ山に押し込まれ、土俵際で身をかわすように飛び上がりました。行司の軍配はいったん大の里へ向けられましたが、物言いが付きました。
審判団の協議では、大の里の体が先に飛んでいたと判断され、軍配差し違えで豪ノ山の勝ちとなりました。豪ノ山にとっては横綱から挙げた初めての金星です。
この取組では、軍配が覆って大の里が敗れた点が、2025年9月の豊昇龍戦や2026年1月の宇良戦との大きな違いです。日刊スポーツの審判協議の取材、ABEMA TIMESの判定解説。
物言いの結果はなぜ違う?3つの判断を比べる
| 判断 | 起こること | 大の里の実例 |
|---|---|---|
| 軍配どおり | 行司の判断を協議後も支持 | 2025年9月・豊昇龍戦 |
| 同体・取り直し | 勝負を決めずにもう一度取る | 2026年1月・宇良戦 |
| 軍配差し違え | 行司の軍配とは反対側の力士が勝つ | 2026年7月・豪ノ山戦 |
力士が土俵際で倒れる瞬間は、動画で何度も見ると違う印象を持つことがあります。観戦の楽しさとして意見が分かれることと、その場所で確定した公式の勝敗は別です。
大の里の物言いについてよくある質問
大の里と宇良の一番は誤審だったのですか?
2026年1月13日の取組について、審判団は同体として取り直しを命じました。映像を見たファンから異論は出ましたが、この記事では審判団の判断が公式結果だったことと、意見が分かれたことを区別して説明しています。
豊昇龍との優勝決定戦の物言いで勝敗は変わりましたか?
いいえ。2025年9月の優勝決定戦では物言いの協議後、行司軍配どおり大の里の勝ちと判断されました。
大の里が軍配差し違えで負けたのは誰との取組?
2026年7月15日の豪ノ山戦です。最初は大の里に軍配が上がりましたが、物言いの協議で豪ノ山の勝ちとなりました。
3つの物言いは動画で確認できますか?
はい。本記事には、日本相撲協会公式チャンネルが公開した3取組の映像を埋め込んでいます。再生できない場合は公式YouTubeで同じ動画を確認できます。
この記事で参照した主な資料
判定の確定内容は審判長の説明を取材した記事と日本相撲協会の公式取組映像から確認しました。個人的な映像解釈を、審判団の公式判断として断定していません。
確認日:2026年10月27日。ここでは2025年9月~2026年7月の代表的な3取組を比較しています。今後の場所の物言いをすべて追記する更新型一覧ではありません。
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