大の里はなぜ強い?得意技・右差しと左おっつけ・取り口の弱点も解説

第75代横綱・大の里はなぜ強いのでしょうか。 大きな体だけが理由ではありません。日本相撲協会が公表する得意技は「突き・押し・右四つ・寄り」。立ち合いから前へ圧力をかけ、右差しと左おっつけで相手の上体を起こしてから攻める形が、強さの中心にあります。

相撲びとでは「大の里 強い理由」「大の里 得意技」「大の里 取り口」で知りたいことをまとめ、協会公式の決まり手データと取組動画を軸に分析します。実際に勝った場面だけでなく、相手に右差しを封じられて苦戦した例も取り上げ、身体のどこに注目すれば観戦が面白くなるかも解説します。

大の里が強い4つの理由|体格だけでは説明できない

強さの要素実際に見るポイント確認できる根拠
大きい体格立ち合いで前に踏み込み、相手の上体を起こす圧力協会公式プロフィール:身長190cm・体重188kg
右差し右腕を相手の左脇に差し、密着して前に出る協会公式の得意技は「右四つ・寄り」
左おっつけ相手の右差しを外から押し上げ、右を差しやすい形を作る2025年の親方・専門家による取組解説
修正力右差しが封じられても、左おっつけや右上手から別の攻めを選ぶ師匠との三番稽古、横綱昇進前の取材
身体測定値は2026年9月場所終了時点の日本相撲協会公式プロフィール。技術的な評価は専門家の発言や具体的な取組で確認した内容。

理由1.190cm・188kgの体を生かした前への圧力

日本相撲協会の2026年9月場所終了時点のプロフィールでは、大の里は身長190cm・体重188kg。重さそのものが勝敗を決めるわけではありませんが、立ち合いから踏み込んで相手を後退させると、体格の大きさが有利に働きます。

2025年7月場所の新横綱初日に欧勝馬を寄り切った一番では、立ち合いから左おっつけで相手を起こし、右上手を引いて休まず前に出ました。審判長や理事長も前への攻めを評価しています。当日の取材記録。

なお、協会の横綱昇進特設ページには2025年当時の身体測定値として192cm・191kgが掲載されています。公式サイト内でも測定時期によって数字が異なるため、この記事では最新の力士プロフィール値を使用しています。

理由2.右差しと左おっつけを同時に生かす

大の里の代名詞は右差しです。相手の腕の内側へ右腕を入れて密着し、左腕で相手をおっつけながら前へ出ます。相手が右差しを嫌って脇を固める場合もあるため、右腕だけでなく左腕の使い方が重要になります。

2025年5月場所13日目の琴櫻戦について、元大関貴景勝の湊川親方は、右差しに加えて左おっつけの強さにも言及しました。一方の腕が勝ち筋を作り、もう一方の腕で相手の反撃を封じる構図が分かります。解説を伝えた日刊スポーツの記事。

理由3.寄り切りと押し出し、2つの勝ち筋

大の里は「右四つの力士」ではありますが、まわしを取らなければ勝てないわけではありません。手で押し込んで土俵外に出す押し出しと、組んで前へ出す寄り切りの両方があることも強みです。

2026年9月場所3日目には琴栄峰を右おっつけから押し出しで下しました。得意な右差しとは違う形でも勝てることが、この一番から確認できます。2026年9月15日の取組取材。

理由4.右上手も使えるようになった修正力

2025年春場所に高安との優勝決定戦を経験した後、大の里は右上手から攻める感覚にも手応えを得たと語っています。同年5月には元横綱稀勢の里である二所ノ関親方との三番稽古で8勝2敗。師匠の左四つで右差しを止められながらも、左おっつけや右上手で攻める場面が目立ちました。

これは「右四つの形にしかなれない力士」から、「相手の対策に応じて別の形を選べる力士」へ進化していることを示す材料です。2025年5月の師弟稽古の取材。

大の里の得意技ランキング|直近6場所は寄り切り38%

「大の里はどの決まり手で勝つことが多い?」という疑問に答えるため、日本相撲協会が公表する過去6場所の決まり手傾向をまとめました。2026年9月場所終了時点で対象は64取組・42勝。割合は勝った取組の決まり手内訳で、全取組の勝率ではありません。

大の里の勝ち方|直近6場所・42勝の内訳
寄り切り38%

右差し・寄りの中心となる勝ち方

押し出し19%

まわしを取らずに前へ出して勝つ

叩き込み14%

低く出てきた相手をさばいて落とす

その他29%

ほかの決まり手を合計

出典:日本相撲協会「大の里」公式プロフィール。2026年9月場所終了時点。過去6場所の勝ち取組の決まり手を集計。今後の場所で数値は変わります。

勝ったときの決まり手勝ち方に占める割合技の概要
寄り切り38%相手に密着して前または横へ進み、土俵の外に出す
押し出し19%手で相手の脇や胸などを押して土俵の外に出す
叩き込み14%低く入る相手を体さばきと手で落とす
その他29%突き出し・寄り倒しなど、上の3種類以外
協会の決まり手の傾向は直近6場所の勝ち取組に対する割合。通算201勝すべての内訳ではありません。

協会のデータでは、寄り切りと押し出しだけで57%を占めます。つまり、大の里の勝ち方の中心は相手を前へ運び出す攻めです。ただし、残り43%もあり、勝ち方が2種類だけというわけではありません。

決まり手の定義は日本相撲協会の寄り切り・押し出し・叩き込みに基づいています。

公式取組動画で比較|大の里の強い攻めと苦手な展開

動画① 2025年5月・琴櫻戦|右差しと左おっつけ

横綱昇進を決める大きな節目となった2025年5月場所13日目。大関琴櫻に対し、大の里は立ち合いから前へ出て、左おっつけから右を差す流れを作り寄り切りで勝ちました。大の里の基本形を見るなら、まずこの映像がおすすめです。

2025年5月場所13日目・大の里対琴櫻|日本相撲協会公式

動画② 2025年9月・豊昇龍との優勝決定戦|横綱同士の攻防

2025年9月場所は、横綱として初めて幕内優勝した場所です。千秋楽の本割で豊昇龍に敗れ、13勝2敗で並んで優勝決定戦へ。決定戦を制して5度目の幕内優勝を決めました。前へ出る勢いと、相手の反撃にどう対応するかを見比べる映像です。

2025年9月場所・大の里と豊昇龍の優勝決定戦|日本相撲協会公式

動画③ 2026年7月・安青錦戦|右差しを止められたらどうなる?

強い大の里にも苦手な形があります。2026年7月場所9日目、安青錦との対戦では上手出し投げで敗れました。相手が低く入り、大の里の正面からの圧力を外して方向を変える動きに注目してみましょう。「強い形が作れない場合」の実例です。

2026年7月場所9日目・大の里対安青錦(上手出し投げ)|日本相撲協会公式

両力士の全6番を勝敗と決まり手で並べた大の里と安青錦の対戦記事では、2026年9月場所千秋楽に大の里が突き出しで雪辱した一番まで比較できます。

公式Xの写真付き投稿|2026年9月場所の復活優勝

2026年9月場所では、大の里が12勝3敗で6回目の優勝を果たしました。文字だけでは伝わりにくい取組後の表情や身体の輪郭も、公式の写真付き投稿で確認できます。

日本相撲協会の公式X|大の里、2026年9月場所で優勝横綱・大の里の写真付き投稿です。相撲協会が公開した画像を公式の埋め込みで表示します。

画像が表示されない場合は日本相撲協会の公式X投稿を開く ↗。

苦手な取り口はある?弱点とされる場面も知っておこう

2025年11月場所の義ノ富士戦では、相手が立ち合いから先手を取り、右差しを封じて押し出しました。元大関栃東の玉ノ井親方は、大の里が右を差せず懐に入られると上体が浮きやすい点を課題として指摘しています。玉ノ井親方の取組分析。

また2026年3月の出稽古では、相手の左おっつけで右差しを止められ、前への出足を阻まれたと報じられました。師匠は不利な体勢でも引かず前に出ることを求めています。共同通信の稽古取材。

大の里の筋肉・身体の特徴|相撲マニアならここを見る

さまざまな角度から大の里の相撲を楽しみたい方には、胸・肩・腕の使い方、腰の高さ、踏み出す足の3点がおすすめです。単純に「筋肉が太い」「体脂肪が少ない」と判断するのではなく、力士の体の使い方を公式映像で観察する視点として紹介します。

注目する体の部位動画で見るポイントその動きが関係する技
胸・肩・腕立ち合いの当たりから相手の上体を起こすまで突き・押し、右差し
左腕・肘の位置相手が差そうとする右腕を外からどう押し上げるか左おっつけ
腰・ひざ踏み込むときに腰が落ち、体が前へ運べているか寄り・押しの出足
足の動き相手を押した直後に足がついていくか、止まらないか寄り切り・押し出し
映像から動作を観察するためのポイントであり、筋肉量・筋力・傷病を推定した表ではありません。

体重の変化と筋肉量の変化は同じではない

協会の公表値は2025年横綱昇進時が191kg、2026年9月時点が188kgです。しかし、体重の数字だけでは筋肉が増えたか減ったか、どの筋肉が強いかは判断できません。身体の変化を語るときは、測定時点と本人・専門家の発言を区別することが必要です。

土俵入りと取組前で異なる体の見え方

土俵入りでは綱と化粧まわしを着け、取組では締め込みを締めます。土俵入りのせり上がりと取組前の仕切りを見比べると、肩や胸の見え方だけでなく、腰の位置や足の開き方の違いにも気づけます。大の里の体格に注目するなら、静止した姿だけでなく、動きの変化も合わせて見てみましょう。

動画は撮影された場所や時期を確認して見ることも大切です。土俵入りの映像と実際の取組映像では、観察できる動作が異なります。 本文で紹介した公式動画を見比べながら、右差しを狙う腕の動きや前へ運ぶ足の動きに注目してください。

勝率と優勝回数で見ても強い?数字が示す実績

2026年9月場所終了時点で、大の里の生涯戦歴は201勝72敗26休・21場所。休場を除いた勝率は201÷273=約73.6%、幕内優勝は6回です。体格と取り口の強さが実際の勝ち星につながってきたことが分かります。

ただし、強さは通算勝率だけでは測れません。2026年には左肩のけがで休場した時期もありました。場所ごとの勝ち星や休場日数、復帰後の成績は大の里の全21場所成績・勝率のグラフで確認できます。優勝した6場所の決定戦や動画は優勝回数と優勝場所の記事に整理しています。

大の里の強さ・得意技についてよくある質問

大の里はなぜこんなに強いのですか?

大きな体格と立ち合いの圧力に加え、右差し・左おっつけ・寄り・押しを組み合わせる攻めが強みです。右を封じられたときに右上手など別の形を覚えてきた修正力も、専門家に評価されています。

大の里が最も多く使う決まり手は何ですか?

日本相撲協会の過去6場所の勝ち取組の集計では、寄り切りが38%で最多です。押し出しが19%、叩き込みが14%と続きます。全キャリアの割合ではありません。

大の里は右四つですか、左四つですか?

右四つを得意とします。 日本相撲協会の公式プロフィールにも「右四つ・寄り」と掲載されています。相手の左腕の内側へ右腕を差す形を中心に、左おっつけや右上手も使います。

大の里に弱点はありますか?

得意な右差しを封じられ、相手に先手を取られて上体が浮くと苦戦することがあります。元大関の専門家も具体的な取組を挙げて指摘しています。ただし、いつも同じ理由で負けるわけではありません。

大の里の身長と体重は?

2026年9月場所終了時点の日本相撲協会公式プロフィールでは190cm・188kgです。以前の公表値と異なることがあるため、比較する際には計測時期に注意してください。

この記事で参照した主な資料

決まり手の割合・得意技・戦歴は日本相撲協会の公式データを優先しました。技術的な解釈は、親方や本人の発言が記録された取材と、協会の公式映像で確認しています。

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情報の基準日:2026年10月21日。協会の「直近6場所」の決まり手割合や身長・体重、戦歴は今後の更新に伴い変わる場合があります。

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